※ 画像は、地表近くに姿を現した対戦車地雷、爆破処理の様子、僕が視察する時の様子です。
今年8月、バッタンバンでは、対戦車地雷による事故が2件起きました。どちらも、耕うん機に乗った男性が被害に遭い即死しました。
対戦車地雷は、地表すれすれに埋める対人地雷と違って、地表から1メートルほど深いところに設置します。巨大な鉄の塊である戦車を破壊するのが目的なので、耕耘機くらいでは爆発しないようになっているはずなのです。
しかし、長年の風雨による表土の移動や農園の開発などで、対戦車地雷が地表に近づいているいると、地雷除去の団体は指摘しています。
地雷除去で大切なのは、数ではありません。重要なのは、安全だと保証された面積です。1ヘクタールの中に数個でも地雷があれば、その土地は使い物になりません。いかにして、安全な土地の面積を増やすかが大事なのです。既に利用されている土地の地雷除去は困難です。
今回の2件の事故は、農地で起きました。昨年、13人が亡くなった対戦車地雷の事故も、果樹農園で起きました。
地雷除去する人たちの作業中の事故も続いています。カンボジア製の地雷はありません。すべて米ソ東西陣営の諸外国が生産した沈黙の兵器です。現在のペースだと300年から400年の時間が必要だということです。
バッタンバンは、世界最悪の地雷汚染地域です。忘れかけられている米ソ冷戦における代理戦争の負の遺産。終わりの見えない戦いが現場では続けられています。
8月 27, 2014 4:08:57AM