下記は、昨年12月末の農水省の注意喚起です。
「中国から輸入され販売されていた栽培用ワタ種子に、遺伝子組換え種子が混入していることが判明。種苗会社には回収を指導中。商品名「トールコットン」、「自然の繊維 コットン」は栽培しないで下さい」
これ以後も今年1月、種苗大手のワタ種子が遺伝子組み換え体が混入しているということで自主回収されています。
農水省の「組換え体管理指導班」に電話とメールで取材してわかったことの結論は、
「今後、海外から輸入され国内流通するワタ種子は、遺伝子組み換え体が入っているかの検査を経た上で輸入されますので、遺伝子組み換えワタ種子を含むワタ種子が流通する可能性は低いと考えられます。 しかしながら、分析検査でも、検出下限値を下回る遺伝子組み換えワタの種子は検出できる時とできない時があるので、100%見逃さないとは科学的に言えません」
ということです。
農水省の指導を受けて、販売業者の種子在庫は輸入者が回収し、産業廃棄物として既に廃棄。ですが、一部の種子は、ホームセンターなど、一般にタネが売られる場所で販売され、不特定多数の消費者の手に既に渡っており、消費者それぞれにに対して「栽培しないよう依頼することが困難」であったため、プレスリリースにて栽培しないよう呼びかけたということです。
今回、混入が確認された組み換え遺伝子は、「チョウ目害虫抵抗性ワタ531系統、除草剤グリホサート耐性ワタ1445系統」というものです。アメリカのモンサントの日本法人が既に「日本で安全性認可を終えた作物」として、その他多くの作物(ダイズ、トウモロコシ、ジャガイモなど)とともに公開しています。(下記リンク参照)
http://www.monsanto.com/global/jp/newsviews/pages/safety-approval.aspx
農水省によれば、「既に日本において、ワタの食品や飼料としての利用、輸入、運搬等については承認済みのものだが、栽培に係る申請がなされていないため栽培はしてはならない」ということが問題であるということでした。
これ以前に輸入したワタの種は、遺伝子組み換え体がないということですが、本当にそうでしょうか?
(続く)