【竹から作られた衣服の現実①】
※ 画像は、カンボジアで店舗を拡大している竹由来のレーヨンを使った商品とその説明文です。

カンボジアのアンコールワット寺院があるシェムリアップで、竹素材(竹由来)専門のアパレル店がオープンしていました。店員さんに聞いてみると、既にカンボジアで4店舗を展開しているそうです。素材は、すべてカンボジア製ということでした。
(どの企業の資本かは、まだ調べていません)

ご存じのように竹は、生命力がずば抜けて強い植物です。成長は驚異的に早く、農薬も必要としません。そんなわけで、竹から作られた繊維は、「環境負荷が低い」として、一部の企業は販売に力を入れています。日本でも、製品として数多く販売されています。

しかし、竹素材の繊維は、アメリカ連邦取引委員会から厳しく規制され、環境保護団体から批判されているという事実は、日本ではあまり知られていません。

ややこしい話なのですが、竹由来の繊維には、2種類あります。

ひとつは、”バンブーリネン”と呼ばれるものです。”バンブーリネン”は、麻と同じく、竹の緑色の表皮をはがして、中の繊維質を取り出してから繊維にするものです。方法は簡単です。竹の表皮を刃物で削ってから、中の繊維を取り出せばよいのです。

僕も実際にやってみました。ですが、繊維がゴワゴワしているだけでなく、チクチクしてとても衣類にすることはできません。バッグなど小物類にするには繊維がとても丈夫なので、よい素材だと思います。

実際に、竹由来の繊維として広く市場に流通しているのは、”バンブーレーヨン”と呼ばれるものがほとんどです。衣類に使われているのは、ほとんどすべて”バンブーレーヨン”といって良いと思います。

”バンブーレーヨン”は、”バンブーリネン”とは見た目がまったく異なります。

”バンブーレーヨン”は、柔らかくて肌触りもよく、光沢があって、シワになりにくいのです。織布された生地を手に取ってみると、テロンテロンしていて、まさに従来のレーヨンそのものです。

それもそのはずです。竹由来の”バンブーレーヨン”は、これまで市場に流通してきたレーヨンと同じ製法で作られた化学繊維なのです。

その製法は、工場で竹を溶かして繊維を取り出してからパルプにします。そこに有害化学物質を使用して人工的に”バンブーレーヨン”を作りだすわけです。

”バンブーレーヨン”は竹が原料なので「環境にやさしい繊維」といううたい文句で販売されています。しかし、その生産工程は、「環境にやさしい」とはとても言いがたいものです。特に、カンボジアのような環境保護の法整備が整っていない国では、環境汚染の元凶のひとつとなっています。

(続く)

10月 14, 2014 5:26:02AM