中国の有毒衣服の問題は、中国国営放送(CCTV)でも放送されていました。僕が以前、中国国営放送を題材に番組を作った際、撮影に立ち会った広報の方が笑いながら「我が国には、CCTVの夜7時のニュースに流れたこと以外の事実は存在しません」と話してくれました。

その中国が、かなり大々的に「童装毒(有害子ども服)」を報じているということは、中国政府も黙認できなかったということだと思います。

中国国営放送の内容を調べてみると以下のようなことでした。

・ 北京の消費者団体は、中国製の衣服47サンプルを検査した結果、ホルムアルデヒドと発がん性物質を検出した。

(人体に有害なため、日米欧などの国で規制されている物質です。水溶液にするとホルマリンになり、防腐剤や殺菌剤として食品を含めた多くの分野で使われています)

・あるサンプルのホルムアルデヒドは、危険とされるレベルの2倍だった。防縮剤も規制値を超えていた。

・ 調査を始めたきっかけは、子ども服を購入した消費者が、子どもの皮膚が発疹したり、強いかゆみを訴えたからだ。

・ インターネットショップ、アウトレット店舗、ショッピングモールで47サンプルを無作為抽出したところ、21サンプルから基準を超える人体に有害な薬物が検出された。

上記のような内容に加えて、日本では規制が進んでいる有害性のある特定芳香族アミンやその他の難しい化学物質がずらりと並んでいます。このような有害化学物質が使われる目的は、染色された生地を、発色が美しく色鮮やかなまま、長期間にわたって維持するためや、見栄えを良くするためです。

有害な染料以外にも、合成界面活性剤、防ダニ剤、色落ち防止剤、防縮剤、柔軟剤、加工剤、漂白剤、合成化学糊、防水加工などの難しい化学用語が並び、皮膚がん、アレルギー、ぜんそく、目、鼻、のどのかゆみを引き起こすということです。

この内容が、中国国営放送で流されたとなると、現地ではかなり深刻な健康被害が起きていると想像します。

実際に、中国の国家品質検査検疫総局は、有害化学物質が残留している可能性が高いため、蛍光塗料を使用した服や、濃い色の服、絵柄がプリントされている服を買わないほうがいいと細かく指導する『子供服の手引き』を配布しています。
その一部には、「子ども服の有害物質は、口と手の接触を介して体内に入ることができます。子どもや妊婦への脅威は特に深刻です」
という記述があります。

衣服の工場周辺を調べる前に、中央政府がかなりの危機感を抱いていることが、中国紙を翻訳して読んでいるとわかります。生産している工場の周辺は、いったい、どんなことになっているのでしょうか?

(続く)

6月 25, 2014 5:37:41AM