ギリシアのコットンは、遺伝子組み換え種子に汚染されたことがあります。
ギリシアは、コットンの産地です。EUは、遺伝子組み換え種子に対しては、商業栽培を禁止されています。試験栽培についても人々は、猛烈な抗議を繰り返しています。
ギリシア全体の2.75%のコットン畑が、遺伝子組み換え種子だということが、FAO(国連世界農業機関)から過去に発表されています。面積にして、3642ヘクタールです。3100のサンプルを集めたところ、69が遺伝子組み換え種子だったということがわかりました。
ギリシア政府は「試験栽培の遺伝子組み換え種子が風にのって交雑したのではないか」としています。その後、全量調査をしたのかどうかまでは、公的機関からの発表情報がなく、確認できませんでした。
試験栽培といっても、圃場(ほじょう=畑)を密閉することはできません。そんなことをしたら、太陽光や農業用水の確保に莫大な費用がかかってしまいます。花粉が飛散するのは、当然と言えます。
今年、東北コットンプロジェクトが蒔くギリシアの種子について、僕はまったく情報がありません。遺伝子組み換え種子は、検査によって追跡可能なので、テストをすれば、非遺伝子組み換えかどうかは確認することができます。
日本各地で在来種の綿花を復活させる試みが広がっています。延暦18年(西暦799年)にインドから渡来し、先人たちが守ってきたコットンの種子に影響がないことを願います。
(続く)
9月 03, 2014 5:28:04AM